離婚を言い渡された
30代男性

妻からの一方的な離婚請求を拒絶できた事例

職業会社員 婚姻年数10年
子供の有無有り(1人) 問題の原因性格の不一致

相談内容

ご相談者は妻と長年生活して子供もいましたが,突然妻から離婚をしたいと言われました。その後妻は行く先も告げないまま子供を連れて勝手に出て行ってしまいました。 ご相談者が心配していると,妻は婚姻費用分担(生活費)と離婚を求めて調停を起こしてきました。 ご相談者は妻とは離婚を考えていないため,どうしたらよいかわからなくなり,当事務所に相談に来ました。

一言アドバイス

離婚調停を起こされた相手方は,離婚調停の内容に納得できないのであれば不調(不成立)にすればよく,その後は離婚事由(民法第770条第1項各号)が認められない限り,強制的な離婚とはなりません。

アドバイス詳細

突然離婚調停を起こされた相手方としては,裁判所に呼ばれることで離婚とされてしまうのではないかと焦ることもあるかもしれません。 しかし調停とは裁判所での話し合いであって裁判ではありません。そのため,調停に出席して,相手方の言い分を聞くとともにこちらの言い分も言い,納得できればいいですが,納得できないのであればそのまま話し合いを終了させてもいいのです。 なお,調停では当事者双方は同じ部屋に同席はしません。調停員のいる部屋に交互に呼ばれ,調停員を介して相手方の言い分を聞き,自分の言い分を言うのです。自分の言い分を言うのが難しかったり,法律的に難しそうと思うようでしたら,弁護士をつけていただいてもいいでしょう。 いずれにしても調停がまとまらなければ不調(不成立)となり,調停は終了するだけで,離婚させられるということにはなりません。 その後相手方がさらにどうしても離婚したいというのであれば離婚事由(民法第770条第1項各号)の存在を主張して裁判を起こすことになりますが,離婚裁判では前述した離婚事由がなければ離婚の判決は下されません。 そのため,離婚裁判でも離婚事由がない限りは強制的に離婚させられることにはならないのです。 もっとも,自分のことを裁判までして嫌う相手方との婚姻関係の継続は難しく,結果的に離婚(協議離婚)になってしまうことは多いですが・・・ ちなみに,当職の事例の場合,当職がご相談者の代理人となって離婚調停でしっかりと離婚したくないことを主張することで,相手方も自分の勘違いに気づき,離婚調停を取り下げることで終了しました。その後,ご相談者と相手方である奥様とは冷静になって話し合いを行い,子供のためにも夫婦としてやり直すことを決めたそうです。 

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