亡くなられた方父親
相続人長女,次女,長男
財産(遺産)預貯金

ご依頼の背景

ご依頼者の父親は高齢であったこともあり,充分な判断能力があるとは言い切れない状態でした。そのような状況で,父親と同居しているご依頼者の弟が父親の任意後見人に就任しました。

しかし,弟は父親のために任意後見人に就任しておきながら,その立場を利用し,父親の財産を勝手に使用し,父親の財産が不当に減少している(と思われる)状況でした。

ご依頼者は弟に話を聞こうとしましたが,全く取り合ってはくれませんでした。

依頼人の主張

ご依頼者としては,弟がきちんと父親のために財産管理をしてくれているのであれば何も言うつもりはないのですが,勝手に父親の財産を使っているのであれば,それを止めさせ,公正な財産管理人(法定後見人)を裁判所で選任してもらいたいというご希望でした。

サポートの流れ

父親には既に任意後見人が選任されているため,そのうえさらに法定後見人を選任してもらうことは難しいのが原則です。

しかしながら,任意後見人がきちんとその職務を行っていないのであれば,任意後見人には辞めていただき,裁判所によって選任された適切な法定後見人に財産管理を行ってもらわなければなりません。

そこで,当職は法定後見人選任の申立てを行いました。

結果

家庭裁判所では,通常の法定後見人の選任要件の審理のほか,そもそも任意後見契約が適切に行われたのか,任意後見人の財産管理に問題はなかったなどについても審理されました。父親のほか弟も家庭裁判所に呼ばれ,裁判官から直接聞き取りが行われました。

当職の方も審理を有利に進めるべく,父親の診療記録を取り寄せたり,通帳の履歴などから弟による財産の移動などをまとめ,家庭裁判所に提出しました。

これにより,父親には十分な判断能力が無く,そもそも任意後見契約に問題があったこと,任意後見人による財産管理には問題があること,本件では法定後見人を選任すべきであることが家庭裁判所によって認められ,無事法定後見人が選任されました。

弟は任意後見人を辞めざるを得なくなり,今後の父親の財産管理は法定後見人が行うことになりました。ご依頼者はこれで父親の財産はきちんと守られると安心しました。ご依頼者はとても喜んでいました。

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