亡くなられた方祖母
相続人叔父(祖母の長男),孫(祖母の次男の子)
財産(遺産)土地,建物,預貯金

ご依頼の背景

ご依頼者の父親は随分前に亡くなっていましたが,父親が亡くなって以降,ご依頼者は父方の祖父や叔父とは疎遠になっていました。

その後,ご依頼者の祖母(被相続人)が亡くなりました。

すると,突然,叔父から連絡が来て,「被相続人の遺産として100万円を渡すので遺産分割協議書にサインをして欲しい。」と言われました。

ご依頼者は,被相続人が不動産を持っていることを知っていましたので,被相続人にはもっと遺産があるのではないかと思いました。ご依頼者は叔父に「サインする前に,被相続人の財産としてどんなものがあるのかを教えて欲しい。」と伝えました。

しかし,叔父は怒り出し,それ以降,話し合いが出来なくなってしまいました。

依頼人の主張

ご依頼者は被相続人とは疎遠で,被相続人にどんな財産があるのかを知りませんでした。

そのため,ご依頼者としては,きちんと被相続人の財産(遺産)の内容を開示してもらったうえで,公正に遺産分割協議をしたいという考えでした。

しかし,ご依頼者は今まで叔父との関わり合いがなく,自分の親より年上だったこともあり,自分だけではきちんと話し合うことはできないため,弁護士に間に入って欲しい,とのことでした。

サポートの流れ

親世代と子世代という異なる世代間で遺産分割を行う代襲相続は,トラブルに発展することが多いです。相続人は代襲相続人より世代が上のため,強い態度に出て強引に分割を進めようとすることがあります。

当職はご依頼者の代理人として,まずは叔父に通知(内容証明郵便)を発送しました。

その後,当職は叔父と電話で話すことが出来ました。

しかし叔父は,相続財産の開示については消極的でした。当職は23条照会を利用するなど可能な限りの方法を駆使し,ある程度財産を発見したうえで,裁判所に遺産分割調停を申し立てました。

結果

調停が始まると,叔父も無理強いができないと諦めたのか,次第に協力的になり,全ての被相続人の財産が明らかになりました。不動産のほか,多額の預金や生命保険があることが判明しました。

調停を継続した結果,不動産については叔父が相続する代わりに,預金についてはご依頼者が相続することになりました。

ご依頼者は思っていた以上に多額の預金を相続することが出来ました。ご依頼者は叔父に苦手意識がありましたが,叔父の言われるがままにサインせず,弁護士に相談してよかったと喜んでいました。

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