ご依頼の背景
借金の状況 |
200万円以上 |
借金の理由 |
生活費 |
借入先 |
知人 |
ご依頼者は以前,兄弟の連帯保証人となりましたが,その兄弟が自己破産をしてしまったことで,すべての責任を負うこととなり,結局ご依頼者も自己破産することとなりました。
自己破産後,ご依頼者は堅実な生活をしていましたが,その後勤務先が倒産するなどの不運もあり,生活が不安定になってしまいました。
ご依頼者は消費者金融などでは借金ができなかったため,知人にお願いをして生活費等の援助をしてもらいました(借金)。その後もご依頼者の生活はなかなか好転しなかったため,その知人には繰り返し援助をお願いしました。こうしてその知人からの借金は200万円以上となりました。
知人もさすがにこれ以上は援助はできないと返済を強く迫ってきました。
ご依頼者は毎月5万円の返済を約束させられ,しばらくは生活費を切り詰めて毎月5万円を用意しました。
しかしながら,ご依頼者には家族がいながら当時の収入は20万円未満であり,生活費もままならない状況でした。そんな中毎月5万円を用意し続けることは極めて困難でした。
ご依頼者はこのまま返済し続けるのは不可能であるし,だからといって5年ほど前に自己破産したばかりであり,再度の自己破産は難しいため,どうしたらよいかわからず,当事務所に相談に来たということでした。
弁護士の見通し
ご依頼者の借金は知人からの借金であり,その知人は低額での分割払いには絶対に応じないということであり,改めて分割払いの話し合いをすることは難しい状況でした。
そこで,当職はご依頼者の生活を再建させるためには自己破産しかないと考え,自己破産による処理を目指すことにしました。
サポートの流れ
自己破産の場合,過去に自己破産で免責(借金の免除決定)を受けると,7年間は再度自己破産をして免責を受けることが難しくなります。これは免責不許可事由の中に「免責許可の決定が確定してから7年以内に免責許可の申立てがある」というものがあるためです。
しかし,これはあくまで法定免責の話であり,免責不許可事由があっても債務を負うに至った事情や破産者の更生可能性などを総合的に判断して,裁判所の裁量で免責(裁量免責)を受けられる可能性があります。
そこで,当職としては,前回の破産とは事情が違うことや債権者が改めての分割に応じてくれないこと,自己破産以外では生活再建の可能性がないことなどを詳細に説明することで裁量免責を得るべく手続きを進めました。