ご依頼の背景
借金の状況 |
200万 |
借金の理由 |
生活費 |
借入先 |
消費者金融 |
ご依頼者は借金の返済が困難となり,ご相談のため来所されました。当時ご依頼者は派遣社員ではありましたが,毎月一定額の収入があったため,月々の返済金額を下げることが出来れば分割返済が可能であると判断し,任意整理を行いました。
その後,1年程度は任意整理に基づく返済をしていましたが,突然給与体系が変わり歩合給となったため,毎月の収入が著しく減少し,返済が難しくなりました。
更に,配偶者が病気になり高額の治療費がかかるようになりました。このままでは任意整理の履行が不可能になってしまうと心配され,再度ご相談にいらっしゃいました。
ご依頼者はこのままでは家計が回復することはないと考え,仕事を辞めてしまいましたが,幸いにもすぐに再就職ができました。この会社の仕事がご依頼者にはあっていたようで,試用期間を経て正社員となることが出来ました。
弁護士の見通し
任意整理は2回分の支払いを怠ると期限の利益を失い,一括請求を受けるという和解内容になっています。また,債務の残額に対して遅延損害金が発生することになります。そのため,2回分の支払いを滞納すると,もとの分割払いに戻すことは難しくなります。
そこで,ご依頼者には仕事を頑張るなどして治療費以外のお金を捻出するよう努力してもらい,どうしても任意整理の履行が不可能な場合には自己破産を検討することにしました。
サポートの流れ
ご依頼者は出来る限りの努力をしましたが,毎月の治療費が高額であったため,どうしても返済の費用を用意することが出来ませんでした。そのため今後任意整理にしたがった返済は極めて困難であると判断しました。
ご依頼者にはめぼしい財産はなく,まじめな性格であったため免責不許可事由はありませんでしたので,自己破産に切り替えて処理することとしました。
無理のある返済案によるその場しのぎの解決は本当の解決とはならず,ご依頼者の生活が今後破綻することは明らかだったからです。
結果
配偶者の看病や高額の医療費を支払うため,ご依頼者は夜中まで働いていました。そのため,なかなか打ち合わせの時間が取れず,申立てまでに時間を要しました。
しかし,何とか頑張って申立てを行うと,その後は順調に手続きが進み,申立後2か月程度で免責許可決定を得ることができました。
その後,ご依頼者とご家族は借金に悩まされることなく,安心して治療に専念できるようになりました。
手続きを担当した弁護士としても,とてもうれしいことでした。